目次
1.基本情報
- 年代: 50代
- 障害の種類: 器質性解離障害、高次脳機能障害、外傷性脳脊髄液瘻出症(治療後)
- 年金の種類: 障害基礎年金、障害厚生年金
- 等級: 1級
2.申請前の状況
申請者様は交通事故を契機として、精神障害(器質性解離障害・高次脳機能障害)と身体障害(外傷性脳脊髄液瘻出症)を発症されました。これらは同一の初診日を持つ一連の傷病として扱われています。
- 精神症状: 憂うつ気分、不安、幻覚妄想、記憶障害、注意障害、社会的行動障害、解離症状、転換症状など。「考える端から忘れてしまい、イライラが募る」といった状態が続き、日常生活に大きな支障がありました。
- 身体症状: 起床時の激しい頭痛や頸部痛、めまい、吐き気、全身のしびれ、耳鳴り、物が歪んで見える、尿漏れ、歩行障害など。ブラッドパッチ療法やブロック注射も行われましたが効果は限定的でした。
当初は精神障害で2級、脳脊髄液瘻出症で3級と認定され、併合の結果2級とされました。しかしご本人は「症状の重さからすれば1級相当」と感じ、年金額の改定を求めることを決意されました。
3.申請の経緯
複数の障害がある場合の認定は、「総合認定」か「併合認定」かで結果が大きく異なります。
- 当初の審査側の判断: 症状が重複しているとして「総合認定」とされ、1級には至らないとの見解。
- ご本人の主張: 精神症状と身体症状は異質であり、それぞれ独立して評価されるべき。障害認定基準では複数の傷病がある場合、内科的疾患など例外を除き「併合認定」を行うと明記されている。
請求人様は当初の処分に不服を申し立て、審査請求 → 再審査請求へと進みました。長期間にわたる粘り強い対応が求められました。
4.当事務所のサポート内容
障害認定基準の分析と主張
総合認定は基準から逸脱しており、併合認定が適用されるべきことを明確に指摘。
医療記録の精査
診断書・意見書・処方薬情報を読み込み、精神症状と身体症状の性質・治療内容を比較し、それぞれ独立した障害として評価されるべき点を立証。
不服申立ての継続支援
審査請求で認められずとも、再審査請求まで伴走し、医学的・法的な観点から説得力ある書面を準備しました。
5.結果と現在の状況
認定結果
社会保険審査会が「国民年金法施行令別表に定める1級に該当」と判断し、当初の処分を取り消し。障害基礎年金・障害厚生年金の1級が支給決定。
期間
初回申請から再審査裁決まで約3年。
生活の変化
経済的基盤を得ることで不安が軽減され、日常生活の安定につながりました。
6.申請を検討している方へのメッセージ
この事例は、複数の傷病を抱える場合に「併合認定」と「総合認定」の違いがどれほど重要かを示しています。審査機関の判断が必ずしも正しいとは限らず、適切な主張と証拠の提示で結果は変わります。
もし「自分の障害状態が正しく評価されていない」と感じたら、ぜひ専門家に相談してください。複雑なケースでも諦めずに取り組むことで、正当な結果が得られる可能性があります。当事務所はその道のりを全力でサポートいたします。
