幼少期より強く表れていた症状
重度の広汎性発達障害がある方よりご相談をいただきました。
小さな頃より、自分自身を押し殺して、とにかく人に合わせなければいけないのではないか?という考えが消えることがなく、その考えがきっかけで日常生活にとても支障をきたしていました。
幼稚園の頃からそういった思いが強く、お遊戯会などでは他の人が嫌がる役を自分がしなければいけないのではないか?他の人がおもちゃを使うから自分は使ったらいけないのではないか?
といった事を思っていたそうです。
学生時代も続いていた症状
集団の中で過ごすようになると、さらにそのような考えが強くなり、他の生徒一人一人の性格に合わせて、話しかけられた時にはその人に合わせた性格や話し方などを意識して演技をしなければならないのではないか?などの思い込みがとても強くなりました。
大学生になると連日同じ服を着て行ったらいけないのではないか?など自身の勝手な思い込みがどんどん増えていき、毎日夜には6時間も明日の行動について考えこむようになり、普段の生活に必要な活動も送れない程、支障が現れるようになりました。
初めて病院を受診したきっかけ
そのため、とても疲労感を抱え、次第にうつ状態となって学校に行く事が出来なくなり、自分は外に出たらいけないのではないか?という強い恐怖を抱き、現在も「他者」との距離感や、どう思われているのかが気になって家から一歩も出られなくなってしまいました。
一番最初に受診した病院の初診日は16歳頃でしたが、医療機関ではすでにカルテなどを破棄しており、初診日が分からなくなっていました。
しかし、医療機関で受けていた心理検査の結果表を保管されており、16歳の時に確実に病院へ通院している事が分かりました。
また、その次に受診した医療機関の初診日も17歳である事が分かりました。
申請の際に留意した点
そのため最初に受診した病院の初診日証明はとる事が出来ませんでしたが、保管してあった心理検査の結果表があったおかげで、20歳前に病院に行った事を無事に証明する事が出来、請求をすることが出来ました。
とても重度であった為、障害認定日時点の診断書と、現在の病状の診断書を提出し、遡及請求も認めてもらう事が出来ました。