目次
1.基本情報
- 年代: 20代後半
- 障害の種類: 注意欠如多動性障害(ADHD)、抑うつ状態(併発)
- 年金の種類:障害基礎年金
- 等級: 2級
2.申請前の状況
申請者様は、幼少期から忘れ物が多く、片付けが苦手という特性がありました。他のお子様とは関心の対象が異なり、ご自身の意見を一方的に話す傾向があったといいます。この発達特性は、幼少期から社会生活において困難をもたらし、社会的差別や不条理な扱いを受けることで、時には自傷行為に及ぶほど精神的に追い詰められることがありました。
ご自身が「注意欠如多動性障害(ADHD)」という診断に至ったのは平成初期頃とされ、高校卒業後には、これに伴ううつ病を発症し、通院や入院の経験もありました。先天性の障害である発達障害の特性により、長年にわたる生きづらさを感じていらっしゃいました。
3.申請の経緯
申請者様は、ご自身の注意欠如多動性障害による障害の状況から、事後重症による障害基礎年金の請求となりますが、初診日が「平成初期頃」までしか申請者様では整理できず、受給が難しい状態でした。
申請を進める上で大きな課題となったのは、過去の診療記録の不足でした。カルテはすでに廃棄されており、通院証明書の発行も、病院のシステム更新によりデータが反映されていないとの返答でした。この状況に、申請者様は「現在の初診日証明の仕組み自体に問題がある」と強く訴えられました。
そんな状況の中、私たちは、ある電子カルテ及び医事システム画面のハードコピーに着目しました。この資料は、精神科への初診日が「平成22年1月」であることを示唆しており、これが最も古い精神症状での受診日として合理的に推認できると主張しました。
4.当事務所のサポート内容
当事務所では、初診日の証明が困難な状況にあった申請者様に対し、以下の障害年金申請代行サポートを提供いたしました。
詳細なヒアリングと資料収集支援
過去の診療記録が廃棄されているという状況を踏まえ、申請者様やご家族から幼少期からの症状経過、これまでの医療機関受診歴、そして生活状況を詳細にヒアリングしました。また、電子カルテのデータなど、間接的であっても初診日を裏付ける可能性のある資料の洗い出しを徹底的に支援しました。
専門知識を活かした初診日特定戦略
障害年金における「初診日」の定義や、記録がない場合の例外的な取り扱いに関する専門知識に基づき、最も古い精神科への受診日を特定することに注力しました。電子カルテの記録が重要視される可能性を助言し、その取得をサポートしました。
書類作成支援
病歴・就労状況等申立書の作成において、申請者様の症状経過、日常生活への影響、そして初診日の経緯を、審査機関が理解しやすいよう、具体的かつ説得力のある形で記述しました。特に、第三者の主張が客観的な裏付けを欠く場合には採用されないという審査の傾向も踏まえ、医療機関の記録に基づく主張の構成を重視しました。
5.結果と現在の状況
その結果、申請者様の注意欠如多動性障害の初診日をと認定され受給に至ることがで平成22年1月きました。初診日が認められたことで、障害年金受給への大きな一歩を踏み出すことができました。申請者様は、長年の苦しみが報われる可能性に、新たな希望を感じていらっしゃいます。
6.申請を検討している方へのメッセージ
「発達障害は生まれ持った先天性の障害なのに、初診日の証明が難しいという仕組みに問題がある」という申請者様の声は、非常に切実なものです。しかし、今回の事例のように、たとえ古いカルテが廃棄されていても、諦める必要はありません。電子カルテの履歴や、その他の間接的な資料が初診日特定の決め手となることがあります。
「障害年金」の申請は複雑であり、特に初診日の特定や書類準備は大きな壁となりがちです。当事務所は、このような困難な状況にある方々を、障害年金申請代行の専門家として全力でサポートいたします。一人で抱え込まず、ぜひ一度ご相談ください。受給への道を一緒に探し、希望を現実のものにしていきましょう。
