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腎疾患
2025.12.10公開

50代・慢性腎不全(人工透析)で障害厚生年金2級を受給

1. 基本情報

  • 年代:50代
  • 障害の種類:慢性腎不全(糖尿病性腎症が原因)
  • 年金の種類:障害厚生年金
  • 等級:2級

2. 申請前の状況

申請者の病歴の根底には、長年にわたる 2型糖尿病 がありました。
会社の健康診断で精密検査を指示され、医療機関を受診したことをきっかけに経口血糖降下剤の治療が開始されました。しかしその後、糖尿病治療を中断した時期があり、放置された高血糖により腎機能が徐々に低下。下痢・嘔吐・倦怠感が続く中で再診し、腎性貧血を伴う腎不全が進行していきました。

最終的には人工透析を導入することとなり、週に複数回の通院が不可欠な状態に。
現症時の評価では、

  • 身のまわりのことは何とか可能だが、軽労働は不可能

  • 日中の50%以上は起きていられるが、介助を要する場面がある

という「一般状態区分表:ウ」の評価で、通常の労働は著しく困難な状態でした。

透析生活により身体的・時間的負担が大きく、通院に多くの時間を割く必要があるため、経済的不安が急激に高まり、障害年金の申請に踏み切られました。

3. 申請の経緯 ― 最大の壁は「初診日の証明」

人工透析の導入により、申請者様は事後重症請求として障害給付の裁定を申請しました。
しかし、最初の申請では 日本年金機構から「初診日が確認できない」として却下 されました。

なぜ初診日の証明が問題になったのか

障害厚生年金を受け取るためには、「原因傷病の初診日が厚生年金加入中である」ことが必須です。

申請者様は「糖尿病の初診日は、厚生年金加入中の特定の日である」と主張していましたが、

  • 当時の医療機関のカルテが保管期間を過ぎて廃棄

  • 受診状況等証明書を取得できない

  • 間接資料が不足している

という理由で初診日が認められず、申請は却下されました。

当事務所とともに再審査請求へ

この却下処分に対し、当事務所が代理人として再審査請求を実施しました。
最大の争点は 「初診日をどう証明するか」 でした。

 初診日を裏付けた決定的な資料

当事務所では、以下の資料を丁寧に収集・整理しました。

  1. お薬手帳の調剤記録

    • 申請者様が主張する初診日直後から、経口血糖降下剤(アマリール等)が継続調剤されていた事実を確認。

    • 「糖尿病治療が確実に開始されていた」ことを裏付ける強い証拠に。

  2. 健康診断の記録

    • 過去の健診で精密検査を指示されていた事実を確認。

これらの資料は、受診状況等証明書がない場合に用いられる 「初診日認定適格資料」 として十分な証明力を持ち、社会保険審査会は「この日を初診日とするのが相当」と判断しました。

その結果、申請者様が主張した初診日が正式に認定されました。

4. 当事務所のサポート内容

本件は「初診日証明」が最大の争点となった難事例であり、当事務所では以下の専門的な支援を提供しました。

原処分の誤りを徹底分析し、法的に反論

初診日認定に関する認定基準と過去裁決例を踏まえ、「医療機関のカルテがない場合でも、お薬手帳、健康診断等の間接資料で初診日の推認が可能」という立論を行い、原処分が妥当でない点を指摘しました。

初診日を裏付ける資料を総合的に収集

カルテがなくても証明が可能となるよう、次のような資料を収集・整理しました。

  • お薬手帳の調剤履歴

  • 健康診断の結果票

  • 当時の生活歴・受診状況のヒアリング内容

資料をただ並べるのではなく、「初診日をどう裏付けるか」という観点から論理的に構成しました。

認定基準に基づき、障害状態を正確に提示

人工透析を受けている場合、原則として障害等級2級に該当します。
そのため、

  • 透析導入時の状況

  • 日常生活の制限

  • 一般状態区分表の評価(ウ)

を、診断書および申立書で過不足なく提示できるよう支援しました。

5. 結果と現在の状況

社会保険審査会は、当事務所の主張を全面的に認め、原処分(却下)を取り消す裁決を下しました。

最終的な認定内容は以下のとおりです。

  • 障害等級:2級

  • 年金の種類:障害基礎年金 + 障害厚生年金

  • 受給権発生日:裁定請求日(事後重症)

初診日が認められたことで、厚生年金部分も受給できることになり、大幅な支給額の増加につながりました。

申請者様は現在も人工透析を続けながら療養生活を送られていますが、安定した年金収入が確保されたことで生活の不安が大きく軽減され、治療に専念できる環境が整いました。

6.申請を検討している方へのメッセージ

この事例が伝えているのは、「初診日がはっきり証明できなくても、諦める必要はない」ということです。

昔のカルテが残っていない、初診の病院が廃院している、途中で治療をやめていた、こうした理由で初診日が分からなくなることは、決して珍しくありません。

それでも今回のように、

  • お薬手帳の記録

  • 健康診断の結果

  • 当時の状況の聞き取り

  • 他院の診療情報

などを丁寧に集めて整理することで、初診日が認定されるケースがあります。

障害年金の手続き、とくに初診日の認定はとても専門性が高く、一度却下されても、専門家が法的な根拠と証拠を組み立て直すことで、結果が覆る可能性は十分にあります。

「初診日がわからない」「一度却下された」「透析が始まり生活が不安」「糖尿病の治療歴がバラバラで整理できない」──もしそんな不安をお持ちでしたら、どうか一人で悩まず、早めに当事務所へご相談ください。

あなたが本来受け取るべき障害年金がきちんと届くよう、私たちが全力でサポートいたします。

オンライン・郵送で全国対応。あなたに障害年金を届ける。
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