
裁定請求とは?
裁定請求とは、年金や一時金の受給権を有する者が公的年金等にその支払を請求することを指します。一般的には、所定の用紙(裁定請求書)に必要事項を記入し、添付書類(本人確認ができる書類等)とともに公的年金等へ提出することにより行われます。公的年金等は、裁定請求書が提出された受給権者について、裁定(本人確認や受給資格判定を行って支給額を決定)を行い、年金または一時金を支給します。
障害年金の請求の種類
障害年金には4つの請求方法があり、どの請求を行うべきかを適切に判断して選択する必要があります。障害基礎年金、障害厚生年金ともに同様となっています。
② 障害認定日請求(遡及請求)
③ 事後重症請求
④ 初めて1級または2級による請求
障害認定日請求(遡及請求)
障害認定日において障害等級に該当しているが、障害年金の制度を知らなかった等の理由により請求が遅れ、障害認定日から1年以上経過してから請求を行う方法です。この場合は、障害認定日以後3ヶ月以内の状態が記載された診断書と、請求日または請求日前3ヶ月以内の状態が記載された診断書の2つが必要です。支給決定がされた場合は、障害認定日に受給権が発生し、最高で時効にかからない5年分の年金が遡って支給されることになります。
遡及請求には、障害認定日以後3ヶ月以内の状態が記載された診断書が必要となりますので、障害認定日以後3ヶ月以内に医療機関等を受診して以内場合は、原則遡及請求を行う事はできません。
事後重症請求
障害認定日に障害等級に該当する程度の障害の状態になかったなどの理由により受給権が発生しなかった者が、同日後65歳に達する日の前日までに、その障害の状態が増進したことにより請求を行う方法です。この場合は、請求日または請求日以前3ヶ月以内の状態が記載された診断書が必要で、支給決定がされた場合は、請求日に受給権が発生し、請求日の属する月の翌月から年金が支給されることになります。
初めて1級または2級による請求
先発の傷病により障害等級の1級または2級に該当しない程度の障害の状態にあるものが、新たに生じた後発の傷病(基準傷病)により後発の傷病の障害認定日以後65歳に達する日の前日までに基準傷病による障害と、他の障害とを併せて初めて障害等級の1級または2級に該当するに至ったときは、請求することにより障害年金が支給されることになります。これを初めて1級または2級による請求といい、加入要件と保険料納付要件は基準傷病でみることになります。
原則として、先発の傷病および基準傷病についてそれぞれ請求日または請求日前3ヶ月以内の状態が記載された診断書が必要となり、支給決定がされた場合は、診断書の現症年月日などから初めて1級または2級の状態を確認できた日に受給権が発生し、請求した日の属する月の翌日から年金が支給されることになります。