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2019/06/21更新

精神科医のコラム6/8【精神疾患発病後復職までのプロセスで注意する点】

精神疾患発病後復職までのプロセスで注意する点

診断

スタートライン:自分が病気であることを受け入れよう。

 

過去、いくつかの記事でも紹介してきましたが、「病識を持つ」ということ。

 

病識を持つということは、「自分が病気であることを受け入れること」と同じです。この、病識を持つことが、復職を目指すにあたっての大前提、スタートラインになります。

 

復職をするためには、病気を受け入れて上手く付き合っていきながら働くとか、病気になった自分を受け入れて同じ状態に陥らないようにするとか、そういうことが必要になります。

 

ただ、完全に治療が終わってから復職する人はなかなか少ないのではないかと思います。

 

治療の途中で、薬を服用しながら、通院を続けながら、復職を目指していくことがほとんどかなと思うので、そういった人に向けてこの記事を書いています。

 

スタートラインは、「自分が病気であることを受け入れること」。これに尽きます。

薬

まずは治療を受けること。仕事ができる状態かどうかは主治医の判断に任せよう。

 

昔の日本人は、「気合だ、根性だ」と気力を振り絞って更に自分を追い詰めていくのが、当たり前だったかもしれません。

 

そしてあなたの周りにも、まだそういう人がいて、「頑張ればまだできる」と言ってくるかもしれません。

 

でも、その声を受け入れる必要はありません。

 

自分が「病気かもしれない」と思ったら、「病気であることを受け入れた」なら、まずは治療が一番大事です。

 

治療は、風邪をひいたときなどと違って、1週間や10日で終わるものではありません。数ヶ月、数年単位、もしくは一生付き合っていかなければならないなど、病気によって様々ですが、おそらく、あなたが思っているより長くかかります。

 

初動が一番大事です。何よりも早く病院に行くこと。そして、仕事を休みましょう、と言われたらそれに従うこと。

 

その先、主治医と関係を作っていく中で、「もう大丈夫かな、仕事復帰してみようか」と言われたりすることがあると思います。

 

仕事ができるかどうかは、主治医の判断に任せましょう。

 

「もう仕事に戻れると思うんですけど」と診察で言うことは構いません。でも、自分の思いをごり押しはしないこと。「もう少し休みましょう」と言われたら、それに従ってください。

病名

主治医に「病名」を確認しよう。

 

自分の「病名」を確認しましょう。ここまで、主だった病気については記事を書いてきました。そのどれに当たるのか、主治医に確認してみるのが大事です。

 

統合失調症なのか、躁うつ病なのか、うつ病なのかで治療が必要な期間が変わってきます。

 

「なんという病気であるかを知って、その事実を受け入れる」ことも、病識を持ったら次の段階として必要なことです。

変化

最初の病名が長年の経過のうちに変わることがあります。

 

最初は「適応障害」だったのに、長年の経過で「うつ病」に診断名が変わる、ということがあります。

 

また、最初はうつ病のようだったのに、「躁うつ病」だった、ということもあります。

 

長年の経過を見て、診断名が変わっていくことは多々あることです。

 

また、精神科の病気は定義が曖昧に見えることもあるので、専門家によって診断名が変わったりすることもあります。

 

その時々、定期的に主治医に現在の病名を確認するようにしましょう。

 

「私の病名は、以前と同じで変わっていませんか」と聞くだけでも構いません。病名が変わると、付き合い方が変わってくることがあります。

 

「現在の自分の病名を正しく知っておく」ことが更に次の段階で必要なことです。

就業規則 休職

自分の職場の規模に注意!職務規定を確認しよう。

 

あなたが会社や何かに勤めている社会人だと仮定します。あなたが働いているのは、どんな会社ですか?

 

従業員10人の小さな規模の会社でしょうか。それとも、海外に事業所を持っている上場企業でしょうか。実は、それによってこの先の方針が少し変わってくるので大事なことです。

 

あと、職場にはそれぞれ「就業規則」があります。入社してから1度はもらったことがあるはずです。引っ張り出してくるか、なければもう一度もらってみましょう。

 

休職できる期間がどのくらいあるのかなど、必要なことが載っているはずです。

医師又は歯科医師

次に「産業医」がいるかどうか確認しよう。

 

50人以上の会社では非常勤の産業医が1名、500人以上の会社では常勤の産業医が1名以上、配置されています。

 

あなたの会社は、産業医がいる規模の会社でしょうか?また、法律に則って正しく産業医は認定されているでしょうか?(非常勤の場合は形だけの場合もあります。)

 

会社に確認してみましょう。

産業医

でもちょっと待って。産業医は、あなたの味方ではなく会社の味方です。

 

主治医の先生が復職できるよ、と言って診断書を書いてくれても、産業医のいる会社ではその診断書をもとに最終決定するのは産業医ということになります。

 

同じ医者なのですが、主治医はあなたの味方、産業医は会社の味方、と簡単に覚えていてください。

 

会社の生産性を向上してもらえるかどうか、この人間を復帰させることで会社にメリットがあるか、厳しく書くとそういう目線で判断されることになります。

 

主治医がOKといっても産業医がNOと言った場合、復帰は見送られてしまうことになります。ですので、産業医がいる場合はそちらにも「きちんと復職できる状態である」と理解してもらう必要があります。

 

ただ、あなた一人の力ではどうにもならないこともあるでしょう。そのときは主治医に助けてもらってください。

復職プログラム

復職プログラムがあるかどうかを聞いてみよう。

 

小さな企業には期待しにくいですが、大きな企業であれば復職プログラムがある場合があります。こういったものがあるかどうか確認しましょう。

 

これがあるかないかで、その後のサービス利用が変わってきます。

復職

復職プログラムがある場合、ない場合。少しやることが変わってきます。

 

復職プログラムがある場合、基本的にはそのプログラムに乗っていってしまえば問題ありません。

 

プログラム上で先に進むかどうかも、主治医や産業医の言うとおりにしておけば問題なく進んでいくでしょう。

 

復職プログラムがない場合、自分で復職プログラムもどきを考えないといけません。ここは主治医と相談しましょう。

 

まずは、通勤練習や日中の活動の場としてデイケアを使うことも一つの手ですし、自分なりに通勤の練習を休職期間内にしてしまうのも一つの手です。

 

ここは、主治医とよく話し合って決めてください。

 

サービスを使うのに、一時的に自立支援医療などを用いても構いません。休職中にいかに金銭的な負担を軽くするかというのは大事なことで、それが精神状態にも響いてきます。

落ち着いて

「焦らないこと」が一番大事です。

 

自分では先のステップに進める気がするのに、「もう少し時間をかけたほうが」と言われる。これはたくさん起こってくると思います。

 

でも、目先のことだけで考えてはいけません。ここで焦ることが、再休職を招いてしまったり、本当に復職できない状態に陥ってしまったりすることもあります。

 

ですので、一番大事なのは「焦らないこと」です。

 

急いては事を仕損じるという言葉の通り、焦らないこと、急がば回れです。ゆっくり進めていって、完全復帰を進めましょう。

 

もちろん、「もう少し先に進めますよ」と言われても、自分の不安が勝る場合はその意見を伝えてもらっても構いません。

問題ない

精神科の病気になることは「一生の終わり」じゃない。

 

精神科の病気になってしまって、「一生の終わりが来てしまった」ような絶望を感じている人がいるかもしれません。

 

でも、そんなことはありません。

 

精神科の病気になることで、あなたは強くなる機会を得たのです。

新しい

病気になった過去の自分に戻りたいと思うのはやめよう。目指すのは病気になりにくい(再発・再燃しにくい)新しい自分。

 

元通りになりたいと思うことはあるかもしれません。でも、元通りになりたいと思うのは、あまりよくありません。

 

なぜかというと、元通りのあなたは、「病気になってしまった自分」なのです。

 

目指すべきは、「今後、どんな困難があっても再燃・再発しにくい自分」になることです。

 

そこを目指していきましょう。

ストレスフリー

自分がストレスを溜めない方法を模索していこう。

 

どんな病気も、ストレスは大敵です。統合失調症も、躁うつ病も、うつ病も、発達障害で生きにくい人も、ストレスを溜めるとよくありません。

 

ストレスを溜めない生活を模索していきましょう。

 

どういったストレス発散がいいのかは、人それぞれなので、いろいろな人のアドバイスを受けながら、ストレスを溜めない、溜めたストレスを発散する、という方法を考えていきましょう。

変化

性格を変えるには、今まで生きてきたのと同じ年月が必要です。でも諦めないで。

 

「Aということが起きた時に、Cとは考えられず、Bといつも考えてしまう自分の思考パターンが良くない」ということに気づいたとします。

 

でも、そのパターンを崩すのはとても大変です。カウンセリングを受けたりして、自分の思考パターンを崩していくのもいいかもしれません。

 

でも、性格を変えるには、20歳なら20年、30歳なら30年とかかると言われています。でも、諦めないでください。

 

「変えたい」という気持ちが、その期間を短くしていくこともあり得ます。

新しい自分

精神疾患を抱えてもよりよく楽しい人生を送ることは可能です。

 

精神疾患を抱えても、「一生の終わり」でも、この先の人生が真っ暗なわけでもありません。

 

精神疾患を抱えていても、結婚することや出産すること、ましてや楽しく生きることは可能です。

 

ストレスとうまく付き合っていきながら、よりよい人生を送りましょう。

 

精神科専門医(精神保健指定医)岡田夕子

 

 

 

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